アフリカの“お茶”

ルイボスティー

体にやさしいアフリカンパワー

前田 浩 著 1994.08.29 発行
ISBN 4-89295-339-3 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


人工栽培に成功して普及

アフリカの“お茶”ルイボスティー

山脈の麓だけが適地
不思議なことに、ルイボスが育つのは、南アフリカの中でも特定の地域だけです。
それは、セダルバーグ山脈の一帯で、海抜四五〇メートル以上の高原地帯。ケープタウンの北北東二〇〇キロメートル辺りにあるクロンウィリアムという町から、南南東に行った地域です。年間雨量はわずか三八〇〜六五〇ミリの厳しい乾燥地。土壌は赤色でしかも酸性という、ふつうの植物が育つのにはきわめて悪条件なところです。
ところが幸いに土はやわらかいので、生命力旺盛なルイボスは、土中深く根を延ばし元気に自生しています。進化を経たルイボスの生育適地といえます。
このお茶に目をつけた南アフリカ政府は、他の地域でも栽培をしようと試みましたが、ダメだったといいます。

専用農場も整備
やがてこのお茶の存在を知った機関や人々から、もっと大量に欲しいとの引き合いが入るようになりました。
それまでは、ただ 「自生」していたルイボスを必要なだけ摘み取り、自家用に使うだけだった現地の人びとでしたが、需要に応じて人工的に栽培しようと努力した結果、今ではこの地方に広大なルイボスティーの専用農場ができました。

家庭で常飲され世界に輸出
それまでセダルバーグ地方だけの飲み物だったルイボスティーは、やがて南アフリカ国中の人々も飲むようになりました。
そして、このお茶が、健康にいいだけでなく、アレルギー症状や腹痛などにも効き、美容・美肌にもいいという評判が国外に知られるようになったのです。
評判は初めヨーロッパ諸国に伝わり、茶葉も出荷されていきました。今では日本も含め世界各国に輸出されるようになっています。
本年六月、チェコに旅行した知人によると、プラハの街中のティーショップに立ち寄ってみたら、ルイボスティーが紅茶と並んで売られていたそうです。店の主人に聞いてみたら、今プラハで一番流行っているのが、ルイボスティーだと言っていたとのことです。



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