お茶は“薬”だ

こんなにわかった緑茶の効用

胃ガン予防から虫歯・各種症状を抑える

大森 正司 著 1995.02.10 発行
ISBN 4-89295-345-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


五千年前に中国で「薬」として発見

こんなにわかった緑茶の効用

お茶発見のエピソード
中国の史書によると、飲茶の起源は今から五〇〇〇年ほど前にさかのぼります。
当時、中国の山東に住んでいた神農氏≠ニ呼ばれる一族が、野生植物の食用性および薬用性を調べるために、毎日朝から晩まで山野を歩き回ってさまざまな野草や樹木、果実、種などを食し、自らの肉体を使ってその選別を行なっていました。
神農氏のこうした努力は、後の漢方薬学の基礎を築くことになり、やがて神農氏一族は薬草の神様として伝説化されていくのですが、このとき一日七〇以上もの毒にあたるという苛酷な毎日の中で、神農氏が毒消しに用いていた薬草が、お茶の葉だったといわれています。
つまりお茶はもともと「薬」として発見されたものなのです。
以後、中国ではお茶を薬用飲料として珍重し、上流階級の人々を中心に広くその効用が知られるようになっていきました。

古書に記されたお茶の効用
漢代に著された中国最古の薬物書には、「これを飲めば人の思慮は増し、少し臥すだけで身は軽く、目は明らかになる」との記載がみられます。また、唐代の薬物書『本草拾遺』には、さらに詳しく「人は真茶を飲めば、渇きを止め、消化を促し、痰を切り、眠気を覚まし、利尿をよくし、目を明らかにし、思考力を益す」と紹介されています。
そして同じく唐代に、世界初のお茶の専門書『茶経』(陸羽著)がすでに編纂されています。これにはお茶の起源・効用から、産地、製造法、飲茶法、茶道具にいたるまで、お茶に関するすべての情報が収載されていて、まさに茶のバイブル≠ニいったところ。こうしたことからも、飲茶が当時中国でいかに関心の高い飲みものであったかがうかがえます。
後の宋代に著された『山家清供』の中にみられる「茶、すなわち薬也」との一文は、中国におけるお茶の存在価値を、最も簡潔明瞭に言い表したものといえます。
ちなみに中国では、現在でもお茶の葉を生薬の一つとして漢方薬の処方に使い、病気の治療に用いられています。




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