微生物発酵のちから 黒茶で体脂肪率低下

メタボリック・シンドローム解消に役立つ健康茶

矢澤 一良 著 2006.12.13 発行
ISBN 4-89295-619-8 C2177 文庫サイズ 48ページ 本体 250円(税抜)


黒茶に含まれる有効成分

微生物発酵のちから 黒茶で体脂肪率低下

発酵過程でカテキン類は減少
お茶は、中国国内はもとより、日本でも、歴史的に長く「クスリ」として珍重されてきました。
お茶の食効は、近年の科学的な研究でも立証されており、その主役成分は茶葉中に豊富なポリフェノールの一種「カテキン類」であることが広く知られています。
一方、黒茶は強い渋みのカテキン類がきわめて少ないことが明らかになっていますが、それはなぜか。
黒茶は、前記したようにもともとカテキンの豊富な緑茶の葉を原料に作られます。
ところが、緑茶の葉を堆積・発酵させる過程で、茶葉中のカテキンがどんどん失われてしまうのです。

発酵過程で増える成分もある
お茶の健康効果の主役がカテキンであるなら、黒茶は緑茶にくらべて食効が劣ることになります。
しかし、黒茶特有の「堆積・発酵」の過程は、カテキンの量を減らす一方で、別の成分を増やすことがわかっています。カテキンから変化して生じる没食子酸などがあります。

抗酸化成分「没食子酸」の効用
あっさりした渋みの没食子酸は、強い抗酸化作用をもつことが知られています。抗酸化作用とは、活性酸素という有毒な酸素を消去する働きのことです。
私たちの体のなかでは、エネルギーを産生したり、病原菌が侵入したり、ストレスを受けたりするたびに、絶えず活性酸素が発生しています。そして、その発生量が多いほど老化が加速し、病気にもなりやすいといわれています。現代に蔓延している病気の9割は、活性酸素が関与して発生するといわれているほどです。
没食子酸は、この有毒な活性酸素退治に役立ちます。
また、黒茶に豊富なカルシウムは骨と歯を健康に保つうえで不可欠の成分ですし、鉄は貧血予防に必須です。どちらも現在の日本人に不足しやすいミネラルなので、黒茶はそれらの有効な補給源にもなります。

新成分が存在する可能性も
加えて、黒茶には、従来のお茶にはない有効成分が含まれている可能性が、私たちの研究で見いだされました。どうやら、黒茶特有の「堆積・発酵」の過程で、緑茶葉の成分と微生物が相互作用し、未知の成分を生み出しているようなのです。
具体的にそれがどのような成分なのか、いま特定するための研究を進めている段階ですが、おそらくポリフェノールの一種であろうと私は推測しています。
同じポリフェノールでも、緑茶の葉に含まれている従来のカテキンとは別の、新しいポリフェノールの可能性が示唆されるのです。




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